フィールドワーク報告会
看護学科1年生が「地域と暮らし」の授業で、「学校が所在する引野学区地域にはどのような社会資源があり、地域の人々はどのような暮らしをしているのか、地域の資源として自分たち学生にできることは何かを探求する。」を目標に引野学区周辺のフィールドワークをしました。
学生らは6グループに分かれて、地域の資源を探し、町の方々と触れ合ったり、道端に咲く野花を見つけたりしながら散策をし、引野学区にはこども園・保育所、障害者福祉事業所、通所介護施設、高齢者や子どもの地域交流の場である交流館などの社会資源があることや、道端や空き地にタンポポや野イチゴが咲いていることに気付きました。
途中、通り雨にも合いましたが、スーパーの軒下で雨宿りしたり、買い物もできたりして、楽しい散策となり、グループやクラスの親睦が深まった活動になりました。
【グループ報告会の内容】
1グループは、同じ町内の丘を登った場所にある障害福祉サービス事業所を訪ねて事業概要を教えていただきました。実際に利用者さんとお話ができ、まだまだ学習初段階であり何も知らなかった学生に、障害のある方の自律を支援し、地域で豊かな暮らしをしていくための支援について優しく説明してくださいました。そして、さらに丘を登り「福山市旭丘交流館」にも伺いました。地域のAEDの設置場所が分かりやすく掲示されていて、日頃から緊急時の対応を想定して生活できすべての地域住民に優しい学区だと感じました。スーパーに寄り道するとお買い得な精肉や野菜が販売されていて、発表時に独り暮らしをしている学生にお勧めしました。
福山医療専門学校1号館・2号館にもAEDがそれぞれ設置されています。
本校には看護学科だけではなく、救命救急学科、理学療法学科、作業療法学科があります。
2グループは、丘を下った所にあるケアセンターを訪ねました。事業所にデイサービスや訪問介護・訪問看護もあることを知りました。頂いた資料を参考に地域の社会資源についてこれから勉強したいと感じました。さらに下って歩くとかわいいタンポポをみつけました。段々と交通量が増え、ゴミのポイ捨ても多いことに気が付きました。横断歩道で立ち止まっている人がいても、なかなか車が止まらない状況を見かけて、少し悲しい気分になりました。
また、坂道が多い引野学区では、子ども園、福祉事業所、通所介護施設が、利用者や園児送迎用のマイクロバスを配車している様子もわかりました。まだ車の免許は持っていませんが、運転するようになったら、タンポポのように歩行者を見守れるようになりたいと思いました。
3グループは、引野交流館を訪問して、館長さんから交流館についての説明や、来月の地域住民の交流の場となる「ローズカフェ」に向けてバラの手入れされている花壇を拝見しました。事務員さんと館長さんとのお話がとても楽しく、引野学区がどのような街なのか詳しく学べました。来月の「ローズカフェ」にもお誘いいただき出演予定で計画中です。年度末には「地域・在宅看護論実習」でもお世話になり、私たちも地域のみなさんとともに学んでいきたいと思っています。
4グループは、引野小学校、保育所の周辺を散策し、生徒や園児の通学・通園時の危険か所について着目して散策しました。交通量が多い車道を横断するための歩道橋や「横断児童あり」と大きく道に書かれた標示が整備されていることを発見しました。【交通事故注意】【不審者注意】【飛び出し注意】など様々な標識や標示旗で注意喚起されていることも知りました。
5グループは、学校周囲には焼肉店・ラーメン屋・蕎麦屋などの飲食店があることを伝えました。多店舗が隣接するショッピングモールを散策すると、スーパーやドラッグストア等での買い物だけではなく、クリーニングやコインランドリー、セルフ精米、整体やフィットネス施設、整体、小児科、調剤薬局などがあり、地域に暮らす人々の健康維持・増進について考える発表になりました。
6グループは、東福山駅周辺まで足を伸ばしました。引野町交番では国道二号線での事故が多いことを教えていただきました。郵便局にも立ち寄りましたが、郵便局や警察には沢山のポスターやパンフレットが並べられていて、市民に防犯や生活の情報を呼びかけていることに感心しました。
グループそれぞれが地域で暮らす人々の目線に立ってフィールドワークを行い、引野学区のみなさんの生活理解に少し近づけたような気がします。今回の経験をもとにして、地域で暮らす人々の多様性を理解し、私たち看護学生や看護師に求められている役割について授業や実習で地域の方々との交流する機会をとおし学びを深めていきたいと思います。
地域の皆様、ご協力ありがとうございました。